財務省が2月10日に公表した2009年12月末時点での国債や借入金などを合計した「国の借金」は871兆5104億円となり、過去最高を記録していた前回発表の09年9月末時点(864兆5226億円)を6兆9878億円上回り、過去最大の額となった。地方が抱える長期債務残高は2009年度末で約198兆円程度と見込まれており、国と地方を合わせた借金は、大台の1000兆円を突破する状況にある。
9月末に比べ、国債は約11兆円増の705.3兆円で全体の約81%を占め、うち普通国債(建設国債+赤字国債)は、経済危機対策の財源確保のため増発した影響で約14兆円増の577.3兆円と過去最高となった。借入金も9月末に比べ約0.3兆円増の56.5兆円となった。ただし、政府短期証券は約4.3兆円減の109.7兆円、財政投融資特別会計国債は財投計画の縮小に伴い約3兆円減の123.7兆円とともに減少している。
この「国の借金」871兆5104億円は、2010年度一般会計予算の歳出総額92兆2992億円の約9.4倍、同年度税収見込み額37兆3960億円の23.3倍である。年収500万円のサラリーマンが1億1650万円の借金を抱えている勘定だ。また、わが国の今年1月1日時点での推計人口1億2747万人(総務省統計、概算値)で割ると、国民1人あたり約684万円の借金となる。これは、赤ちゃんや子ども、ご老人など未就業者を含めての数字である。
このよう状況になってくると、私見では、おそらく国家はこの借金を返せないであろう。ではどするかというと、ハイパーインフレをおこして、事実上、国の債務の大幅な軽減をはかるのではないだろうか?そうすには、驚異的な円安にもなるのではないか、かつて、ブラジルのデフォルト問題で、ブラジル通貨が大幅に安くなったのが思いこされる。私の身近の資産家のかたは、海外に銀行口座等を開き、海外に資産を移し始めている人もいます。
我々の子孫はどうなっていくのであろうか・・・
なお、公債残高(普通国債残高)は、2009年度末(第二次補正後予算)に600兆円程度、2010年度末(当初予算)には637兆円程度に膨らむと見込まれている。この2010年度末公債残高の約637兆円は、国民1人当たり約499万円、4人家族で約1998万円となる。また、一般会計税収(2010年度予算額)約37兆円の約17年分に相当する。景気悪化に伴う税収減が大きく、財政再建の道はさらに遠のきつつあるようだ。