経済産業省と財務省はスタートアップ企業に対して投資した個人の税金を優遇する「エンジェル税制」の拡充を検討すると報じられています。
制度の対象となる企業を増やしたり、クラウドファンディング（株式投資型）活用した企業への投資の場合の利用手続きを簡素化するとのことであります。
現行制度では設立３年未満の企業が対象であるが、これを５年程度にまで拡充することを検討いています。
確かに、黒字化するまでに製造業で６年、非製造業で４年かかると東京商工リサーチの調査結果でいわれていることからすれば、３年は短すぎるので、拡充するのはいい方向だと考えます。
また、クラウドファンディング事業者経由の投資については、現在２０種類以上の書類の取り交わしが必要で煩雑となっていることから、これを５種類程度に減らすことを検討しているようです。
これらのことは、有効でしょう。
ただ、これだけでいいのでしょうか。
この投資された資金が、有効に活用されている、私的流用等されていないことを確認し、事業計画どおりに推移あいていることを専門家たる第三者がチェックし、報告する必要があるのではないでしょうか。
かつての、グリーンシート市場でのような負荷とコストがかかる報告にすると、株式投資型クラウドファンディング市場が、かえって縮小してしまうリスクがあるので、報告をどこまでの範囲するかは検討する必要があるでしょう。
こうすることによって、クラウドファンディング市場への信頼性が高まり、株式投資型のクラウドファンディング市場が活性化し、より多くのスタートアップ企業が資金調達可能となり、日本経済への活性化に向けての突破口になるのではないでしょうか。
皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。
