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役職員の不正により損害受けても、重加算税課されることがある?

2020年3月2日

役職員が、事業者の物品を横流しして、多額の金員を横領していたことにより、事業者が売上等の圧縮や架空経費の計上が行われた場合、税務当局によって、重加算税が課せられることがあります。
事業者ではなく、役職員の不正によって、事業者が損害を被っているのに、何故、重加算税という行政罰が課せられるかという思いが、事業者側にはあるでしょう。

税務当局は、納税者である事業者と一線を画するものであり、不正行為により、第三者によって、納税義務違反となると、行政罰である重加算税を課すこともあるという、理解のむつかしいところであります。

重加算税は、「仮装」、「隠ぺい」した場合に課されることになっています。
「仮装」とは、架空仕入とうにより、存在しない事実があるように見せかけること、「隠ぺい」は、売上の除外等に該当する事実の全部または一部を隠すことであります。
納税者とは、法人の場合、代表取締役または代表執行者等の権限のある者の行為が、納税者本人の行為にあたることとされています。
社員や従業員は、納税者でないため、重加算税を課す余地はないとされています。

最終的には、不正行為を行った従業員の職制上の地位や責任の度合いや、会社が行うべき不正に関する施策がどのように行われてたかによって判断することになります。
それゆえ、事業者は、不正を防止する手段を講じる必要を意味しています。

皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。