事業承継においては、後継者がきちっと事業運営してくれるか心配という声も聞きます。
一方で、株価が上昇する前に後継者であるご子息に現経営者が保有する自社株式を譲りたいと考えていることが一般的です。
どうすればよろしいでしょうか。
種類株式といわれるものを活用することで解決することがみえてきます。
現経営者が保有する株式のうち１株を黄金株に転換し。その１株は自身で継続保有することです。
株主総会における一定事項について拒否権を確保する一方、残りの株式については後継者であるご子息に譲ることで、株価上昇前に実質的に株式の移転を完了させる方法です。
黄金株（拒否権付種類株式）とは、株主総会において会社が定めた決議事項については、通常の株主総会以外に。黄金株を保有する株主（１人だけ保有する場合にはその１人）の承認が必要となります。
つまり、黄金株保有者が承認しないと、その事案は承認されないこととなり、黄金株保有者は拒否権を保有することになります。
どのような事項について、黄金株保有者に拒否権を与えるかは、会社が自由に決めることができますが、広範囲に拒否権認めると、会社経営が円滑に進まないこともありますので、留意する必要があります。
具体的には、１株だけを黄金株に転換し、黄金株については、現経営者が保有し、残りの普通株式については、贈与等の方法で、後継者に移転します。
後継者に安心して任せられる状態になると、黄金株は会社で買取、消却する、あるいは、後継者が取得する等していきます。
皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。
