不正による損失は、金額的被害が大きくなることが多々あります。
ある事業者で、営業担当者がしらない見慣れない出荷先に多数の在庫が出荷準備されていました。
営業担当者が気になって、調査したところ、倉庫の出荷データと、営業分門の出荷指示データと照合すると、出荷指示されていない出荷データが多々あることが判明しました。
出荷指示のない出荷は、一部の従業員が不正転売し、その売上金を不正な利得としており、事業者は大きな損失となりました。
このような不正が起きるには原因があります。
①出荷指示のないものについては出荷できないような体制にすることが必要です。
出荷指示となる送り状作成はシステム化し、手書き作成を行えない、行う場合でも誰でも行えず、適切な承認権限者が承認するようにする必要があります。
②出火現場においても、長期間同じ人が、同じ商品を担当することがないよう、適時に担当者を異動させることが必要です。
③不正な出荷は、正規の出荷とならず、正規の在庫払い出しとならないことから、実地棚卸をすれば、棚卸差額となり、発見できますので、必ず、実地棚卸を行なう必要があります。
隠ぺいを防ぐため、在庫管理部門のみに任せず、在庫管理とは関係ない人をも立ち会い、自ら在庫現物カウントを抜きうちで行うことが適切です。
このように、その原因を解明し、対策を立てる必要があります。
皆様いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等の御質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。