製造業の原価管理における、製品の標準原価を一種の目標と考えると、高い目標を設定したくなります。
しかし、現実を無視した目標はいけません。実際原価との差異を分析して原価管理をしようにも、そもそも標準原価が現実離れしていたのでは、分析する意味がないでしょう。
そこで標準原価は、条件がよければ達成できるであろう標準原価で、通常の程度の仕損や減耗、遊休時間などの余裕を含んだものであります。
過去の実績数値の統計をとって、将来的な趨勢を加味した、正常な状態での原価をいいます。
標準原価は、直接材料費、直接労務費などの直接費、製造間接費、それに製品原価についても定めます。それぞれについて、物量的基準と価格基準の両面を考慮するのがポイントであります。
直接材料費は、「標準消費量」と「標準単価」を定め、両者を掛けて求めます。
直接労務費は、「標準時間」と「標準賃率」ヲ貞江、両者を掛けて求めます。
製造間接費は、部門別に定め、間接費の予算を立てることです。
予想される操業度に基づいてたてる「固定予算」と、操業度の変動に対応して定める「変動予算」があります。
以上の直接材料費、直接労務費等を集計し、製造間接費の配賦額を加えたものが「標準製品原価」であります。
皆様いかがですか。厳しい企業間競争に耐えるには、実際原価を正確に把握して、目標原価と対比し、どのようになっているかという原価管理・原価計算が必要不可欠であります。
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