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違法な行政処分は無効となるか(税金関係)

2017年11月13日

行政処分が完全にその効力を生じるためには、その行政処分が法の定める要件と公益目的に適合するものでなければいけません。
行政処分が違法であったり、著しく不当であったりする場合には、その種類、程度によって無効な処分または取り消しうるべき処分とされます。
無効な処分となるか、それとも取消しうるべき処分となるかについての判断は、その違法が、「重大かつ明白」であるかどうかによって次のような判例があります。

「源泉徴収義務者でない者になされた徴収決定は、憲法84条、39条に違反した違法処分ではあるが、重大かつ明白でないから無効ではない」、「源泉徴収の対象にならない利息の支払いについての徴収決定処分は違法ではあるが、その違法は、徴収の対象を誤った点で重大な過失があるとしても、キズは客観的に明白なものではないから無効とはいえない。」 また、いわゆる株主相互金融における金銭給付につき、「これを匿名組合契約に基づく利益の分配であると、課税庁が誤謬して源泉徴収課税処分を行ったことは違法ではあるが、これらの処分自体を当然無効ならしめるものではない。」

つまり、違法行政処分は、その内容、程度が重大かつ明白でない限り無効とはならず、取り消しうるべき処分となります。
行政処分が無効とされた事例はほとんどありませんので、違法と思われた場合は、期間内に訴訟手続きを踏んで取り消しを求めるようにすべきでしょう。 

皆様いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等の御質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。