以前、原価計算には総合原価計算と個別原価計算があり、個別原価計算は製造指図書をキーに原価計算する旨を記載しました。
では、製造指図書とはどのようなものでしょうか。多品種生産、受注生産の場合、受注の都度、オーダーメイドで生産を行う場合で、顧客との間で、仕様の打ち合わせが終了すると、営業部門で受注番号が発行され、工場は、これに基づく製造指図書を生産現場に対して発行します。原価管理を行うための原価計算に用いるためには、以下の内容が記載されていなくてはなりません。①品目名、品目コード、②仕様の内容、③受注年月日、④受注営業部門あるいはそのコード番号、⑤受注番号、⑥顧客名及び顧客コード、⑦製造担当工場及び工場の部門コード、⑧製造指図書番号、⑨製造指図書発行年月日、⑩製造数量、⑪製造指図内容、⑫納期、⑬搬入倉庫あるいは場所です。中でも、受注番号、製造指図書番号、製造指図書発行年月日、製造数量は原価把握し、集計するためには必要不可欠なものであります。
原価の集計は製造指図書毎におこない、標準原価(目標とすべき原価)と実際原価を対比して原価管理行えば、製造コスト低減、あるいは売価の見直し、もしくは、生産継続か否かの経営判断に資することとなります。しかしながら、最初から、製造指図書別に原価計算、原価管理することは困難な場合があります。そのような場合は、製造部門毎(製造指図書を部門ごとに合算)におこない、原価管理することから始めるのもよいでしょう。
皆様いかがですか。厳しい企業間競争に耐えるには、受注生産、多品種生産の製造業においては、目標原価に対する実際原価がどのようになっているのかという原価管理が必要不可欠であります。原価管理の疑問点、不明点等ございましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
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