税務署には、投書が数多く寄せられます。原因は、会社内部での何らかの人間関係によるトラブルが、ほとんどであります。社内抗争で、一方の追い落としを狙って、税務当局が利用される場合もあります。いずれにせよ、会社の人間関係の不協和音は、税務当局の格好の餌食となることが少なくありませんのでご注意ください。
調査先の選定において、同じ投書であっても、税務当局にとってみれば、「にこっ」とするものとしないものがあります。社長に対する恨みだけを記載しているものは、調査に着手すべきかどうかの判断に迷いが生じます。これに対し、税務当局が、「にこっ」とするのは、例えば、解明すべき相手先名、金額等が具体的に記載されているものです。このような投書がありますと、直ちに過去の調査事項等が検討され、調査に着手される可能性は高くなります。
税務調査官としては、あくまでも第三者の目を持って冷静に、事実の確認に努めなければいけませんしかし、調査官も人間です。投書があると、先入観をもって、調査に赴きがちになります。調査に立ち会って、このような投書の存在が予想できたなら、しかも、投書内容が事実なら、あまり屁理屈を並べて抵抗しないほうが、後々の調査を考えるといいでしょう。
いずれにせよ、具体的に事実が記載された投書は、調査先選定において、最重要要素の1つになります。
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