ビジネスでは、販売代金の回収がもっとも大事なことであります。よく、販売することに注力しがちですが、売掛金が資金化されないと無意味になりますことはいうまでもありません。小売業におけるその場での現金決済のビジネスを除いて、通常は月中の締め日と支払日を決めて、支払われるのが一般的であります。予定通り支払われなければ、資金繰りに影響を及ぼすことも多々あります。支払われない場合どのようにするかですが・・・ 売掛債権の時効は2年です。未入金であった場合、支払いの催促を2年経過後に行った場合、相手方が時効を主張した場合は対抗できませんのでご留意ください。未回収の売掛債権が発生した場合は、そのままにせずに、速やかに行動することが適切であります。ではどのように行動するかですが・・・ ①支払いの催促を行う。 請求書を再発行するか、状況によっては督促状を送付しましょう。催促状の場合は、普通郵便ではなく、内容証明郵便で行うことが適切であります。どんな内容の文書を、いつ・誰が・誰に出したかということを、郵便局が証明してくれるものにしておけば、後日、証拠となります。これでも返答や支払いがない場合は・・・・ 法的手段となります。具体的には、
①支払催促 支払督促とは、裁判所から未払いの取引先に対して、支払を命じる督促状を送ってもらえる制度です。裁判所から支払督促が届くと、さすがに驚きますので、回収に有効な手段となります。申立ては、取引先住所を管轄する簡易裁判所で行います。 ②少額訴訟 少額訴訟とは、60万円以下の支払請求の場合に行える、簡単・迅速・低額な訴訟手続きです。支払督促と同様に、簡易裁判所で行います。弁護士等の専門家に依頼することが多いですが、頑張って、自分自身で行なっているケースもあります。
法的な手続きは、いくら簡易なものと言っても、時間と労力を使います。それゆえ、取引先については事前に信用できる相手なのかを確認したうで行うべきであります。