創業時あるいは創業初期においては、まず資金調達をどうするかがポイントであることはいうまでもありません。資金調達するにあたっては、まず資金がいつごろにいくら必要なのかの資金繰り計画を立案しなければなりません。その際に留意することは、
①売上代金が入金されるサイトと仕入代金及び経費の支払いサイトがどうなっているかです。 例えば、売上代金の入金条件が月末締めの2ヶ月後の月末入金、仕入代金及び経費の支払い代金が月末締めの翌月末支払いの場合と、売上代金は月末締めの翌月末入金、仕入れ及び経費の支払い代金が月末締めの2ヶ月後の月末入金である場合と比較した場合、月次の売上、仕入、経費が同額でも、当初用意すべき必要な資金額は異なってくるのは明らかです。 ②資金繰り計画たてるときは、ビジネスの経常的活動から生じる収支がプラスになっているか留意すること 資金繰り計画を立案するときは、ビジネスの経常的活動から生じるもの、これ以外の臨時的活動から生じるものと、区分して考えることが必要です。なぜなら、経常的活動から生じる資金収支がマイナスであると、そのビジネス自体がなりたたないことを示しているものであるからです。臨時的活動から生じるものはあくまでも一時的なもの、本業のビジネスとは直接関係ないからであります。例えば、借入金収入、増資、補助金収入、借入金返済等が該当いたします。これは、あくまで一時的なものであり、継続的なものでありません。経常的活動からの資金収支をプラスにしたうえで、借入金の返済等の非経常的収支のマイナスを補うようになっているか検討する必要があります。(非経常的収支は、借入金収入、増資等が発生した場合は、一時的にプラスになりますが通常はマイナスになります。)非経常的収支のマイナスが、経常的収支のプラス以上の場合は、非経常的収支のマイナスを小さくする方法、例えば、毎月の借入金返済額を小さくする等の方法をも考える必要があります。
創業あるいは起業される場合、資金計画は事なものであります。わからない点がございましたら、当事務所へお問い合わくださいますようお願いします。