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確定申告・・不動産所得の赤字による損益通算ができない場合

2021年1月12日

借入により、貸付け等の事業用不動産を取得し、多額の費用が発生し、この不動産所得が赤字となった場合、給与との他の所得と相殺し、損益通算することができます。
不動産投資により、不動産という資産を取得しながら節税ができるといわれています。

しかしながら、注意点があります。
土地の取得により生じた借入金の利子は、損益通算の対象から除外されます。
下記のような、取り扱いになります。

土地購入の借入金利子 < 不動産所得の赤字 できない
土地購入の借入金利子 > 不動産所得の赤字 できる(超過分のみ)

土地購入のための借入金利子が経費計上できる場合でも、赤字にならない範囲で認められます。

マンションのように土地、建物等を一括取得した場合の土地と建物への借入金利息の按分については、①全額を借入金で購入した場合は、適正に計算された土地と建物の取得価額を基に按分し、②自己資金と借入金を組み合わせて購入した場合等のように区分が不明確な場合には、借入金は建物部分の購入に優先的に充当されたものとして計算されます。
それゆえ、自己資金は土地の取得に優先的に使われたと考えることになります。
損益通算によるメリットのみ考えるのであれば、土地部分の割合の少ないマンション等への投資が有効になります

令和3年以降は、国外中古建物の不動産所得に損失がでている場合は、その損失のうち、国外中古建物の減価償却費(簡便法)の金額は、損失がなかったとされ、不動産所得との損益通算はできません。

皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。