株式上場審査書類においては、人的・資本的関係会社に対する管理方法について、次の事項を具体的に記載することとされています。
①基本方針
基本方針としては、株式上場申請会社の資本下位会社等に対する「経営関与の基本方針」「利益配分についての基本方針」が、東証の上場審査書類の例示項目として掲げられているため、この２項目については、主たる記載事項となります。
特に、「利益配分についての基本方針」については、上場後、毎期開示する決算短信の記載項目「会社の利益配分に関する基本方針」や有価証券報告書の記載項目「配当政策」とも関連します。
株主重視の経営を行うか否かは投資者の重要な判断項目であることから、経営者の考え方を踏まえ、すでに上場している同業他社などの決算短信や有価証券報告書を利用して検討するのがいいでしょう。
②担当部署、管理項目及び管理手法
株式上場申請会社の承認事項・申請会社への報告事項となっているものを管理項目として，企業グループの中で協議を行う場合があれば、その会議の名称、協議内容を管理方法として記載することを東証の上場審査書類は開示項目として掲げています。
これらの項目については、申請会社で作成する関係会社管理規定や子会社における稟議規定などの運用状況をもとに審査書類への記載を行います。
上場審査においては、企業グループの業績管理の観点から、月次ベースでの連結予算書や連結決算書を求めらますので留意が必要です。
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