遺産分割協議を円滑に行うためには、オーナー自身が誰を後継者とし、誰に株式を相続させるか、生前に意思表示しておくことが望ましい解決策となります。
事業承継では、企業のオーナーの相続という側面があります。
そのオーナーが何の準備もせずに急逝してしまった場合、オーナーが保有していた株式については、相続人たちによって遺産分割の対象となり、その帰属を決めるための遺産分割協議が行われることになります。
株式の帰属の問題は、経営権の問題と密接につながっているため、遺産分割協議では、会社の経営権を巡る相続人同士の骨肉の争いとなる、お家騒動に発展する可能性があります。
家族会議を開催し、相続人である子供たちに直接自分の口から話をして、自分の財産の相続のさせ方について自分の意思をつたえておくことが必要です。
家族会議の開催にあたって、留意すべき事項があります。
①参加者に会議の趣旨を理解させ、大人の会議として成立させること
②生前の遺産分割協議は法的に無効であるとされているため、他の手法、例えば、生前贈与、死因遺贈契約、公正証書遺言の作成等とセットで実行すること
家族会議で、オーナーは自らの意思で、誰に、どの財産を相続させるかを決めて話してもらいます。
その場で粉砕する事態となることを極力回避するために、調整役を第三者に依頼し、事前に相続人達に個別に会い、どのような希望をもっているかを聞いておくことが効果的です。
調整役は、家族会議におけるあらかたの事前に想定し。サポートすることが必要です。
皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。