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インボイス制度導入後の土地及び建物の一括譲渡取引

2023年9月19日

土地と建物を一括譲渡ずる取引について、契約書にそれぞれの金額が記載されている場合と記載されていないケースがあります。
記載されていない場合は、建物と土地について按分する必要があります。
その按分は合理的基準で行う必要があり、一般的には固定資産税評価額を基準に行われることが多いです。
建物と土地の価額をそれぞれ契約書に記載していたとしても、客観的な価額と比較して、著しく不合理である場合には客観的合理的基準により算定し直す必要があるでしょう。

土地と建物の按分は、将来の建物の減価償却費の金額にかかわってきます。
また、消費税にも影響を与えます。
土地は非課税取引、建物は課税取引であり、建物金額おおいほど、支払い消費税額多くなり、消費税申告の際の税負担が軽くなります。

これからインボイス制度が導入されると、適格請求書の発行義務が登録事業者には発生します。
適格請求書には消費税額の記載も求められることから、建物価額に対する消費税額を記載しなければいけません。
土地及び建物の一括取引の場合、消費税額を記載するには、土地と建物の金額を契約時に明示する必要がありますので、今後は、土地と建物を区分せず、一括記載は減るのではないかと考えられます。
土地と建物の金額が客観的な価額と比して、合理的でない場合は、適格請求書の誤りとして修正した書類の交付、保存が必要になるので、契約時に適正に区分しないと面倒になりますでしょう。

皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。