吉永公認会計士・税理士事務所
大阪市北区豊崎3-20-9 三栄ビル8階801A号室

今日のワンポイント
One Point

HOME > 今日のワンポイント > 現金管理を行わない小規模法人への役員貸付金の留意点


トピックス


トピックス

現金管理を行わない小規模法人への役員貸付金の留意点

2024年6月24日

代表取締役の立替経費<代表取締役の経費精算額(概算額)>の場合には、役員貸付金が発生するため、注意が必要となります。
現金実査等を行っていないにもかかわらず、現金勘定を用いると、あたかも現金管理をしているような外観が抽出されるため、注意しましょう。
小規模事業者の場合、私費と経費の領収書が混在しており、私費を経費否認した結果、代表取締役の経費概算額が過大となり、役員貸付金が計上されることがあります。
当該役員貸付金についても、経済的利益となる利息相当額が現物給与となってしまいます。

所得税基本通達では、役員に貸し付けた金額につき、事業者における借入金の平均調達金利(例えば、当該事業者が貸付けを行った日の前年中または前事業年度中における借入金の平均残高に占める当該前年中又は前事業年度中に支払うべき利息の額の割合等合理的に計算された利率)など合理的と認められる貸付利率を定め、これにより利息を徴している場合に生じる経済的利益については、課税しないでよいことになっています。
このため、「計算対象期間中に支払うべき利息の額=計算対象期間中における借入金の平均残高×借入金の平均調達金利(%)」によって計算し、利息相当額を計算することが適切であります。

皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。