親族間で事業承継行う場合、経営者親子の認識のギャップが、スムーズな承継を阻害することもあります。
とりわけ目立つのが「事業領域」についてのギャップであります。
だが、双方の考えをすりあわせ、共有することができれば、それは自分の次なる飛躍の契機ともなりえるでしょう。
「親父の考えは古い」「お前こそ甘いことばかり言うな」といった衝突や諍い事は、親子の事業承継においてはよくあることです。
売り言葉に買い言葉で、最悪、袂をわけてしまうこともあります。
こういう事態に至るには様々な要因がありますが、多く目にするのが事業領域の認識についてのギャップです。
事業領域は、「自社は、誰に、何を、どんな方法で提供する業なのか」。換言すれば、自社の生存領域を表すもの、ととらえる必要があります。
例えば、業態転換しようとした場合、いままでの取引先である問屋との取引を中止し、直接、小売店との取引を行う場合、問屋を裏切ることになるというしがらみがあり、意見相違があった場合は・・・
この場合、原点に返って、事業領域を明確にしていくことです。
一例として、商品分野ごとに、販売ルートを変える(卸売、直販、小売店)ことも選択肢です。
過去のしがらみに縛られずといっても断ち切らず、古い事業領域と新たな事業領域を統合する、大所高所から事業領域を明確にすることが、スムーズな事業承継を実現します。
皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。