販売費および一般管理費のことを、会社では「経費」と呼んだりします。ですから、「経費削減」と言われた時は、原価のうちでもとくに、製造原価以外の部分を減らせという意味の場合が多いでしょう。
これに対して、「原価低減」といったときは、製造原価を下げるということ、もっとも、ビジネスの現場では必ずしも、そんなに厳密な使い分けはしていないでしょう。
会社にとって原価が重要なのは、売上から原価などを引いた残りが会社の「利益」だからです。つまり、原価だろうが経費だろうが、あるいは総原価に含まれない借入金の利子でも、無駄を削って利益を増やすことこそ重要になります。
まず。大きな観点から、売上から製造原価を引いたものが「売上総利益」です。そこから販売費及び一般管理費を引いたものを「営業利益」といいます。
原価の計算としてはここまでですが、会社にとって借入金の利子や手形の割引率など、財務費用も日常的に不可欠なす支出です。そこで、これらを引いて、「経常利益」を計算します。
そして、会社の経営者や外部の関係者などが最も重視するのが、この経常利益なのです。経常利益は、通常発生する財務費用などを計算に含んでいるので、これが会社の通常状態の利益と考えられるためであります。
もっとも、販売や製造の時点では、営業利益や経常利益がどうなるか不透明であります。そのため、販売や製造の現場では、自分たちにも比較的簡単に把握できて、努力次第でコントロール可能な売上総利益を、「粗利益」と呼んで重視しています。
皆様いかがですか。厳しい企業間競争に耐えるには、実際原価を正確に把握して、目標原価と対比し、どのようになっているかという原価管理・原価計算が必要不可欠であります。
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