8月30日、2011年度税制改正に向けた民主党政調の税制改正プロジェクトチーム(PT)が初会合を開いた旨の報道がありました。 年末の税制改正の焦点となる所得控除や地球温暖化対策税(環境税)の扱い、期限切れとなる租税特別措置の存廃などを検討する模様で、11月末をめどに政府税制調査会に提言する予定です。 議論は2011年度税制改正の課題に限定し、消費税など中長期の税制改革は政調に別途設ける調査会に委ねられます。
民主党は野党時代、自民党税調が強い影響力を持っていた自公政権下の税制改正システムを「二重権力構造」と批判したため、政権交代と同時に党税調を廃止し、政府税調に意思決定を一元化しました。 しかし、2010年度の税制改正は難航し、ガソリン税の暫定税率廃止や環境税導入などの主要課題すら結論を出せず、当時の小沢幹事長が「党要望」を持ち込み、ようやく決着した経緯があることから、菅政権が今年から党の税制改正論議を復活させたのは、こうした教訓が背景にありそうです。租税特別措置の削減や、子ども手当の財源となる所得税の配偶者控除廃止など、今後の税制改正の動向に注目です。
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