棚卸資産回転率とは、企業の主たる営業活動である、商品や製品の販売が効率よく行われているかをはかる指標で、次の算式で求められます。 棚卸資産回転率=売上高÷棚卸資産合計〔(前期末残高+当期末残高)÷2〕 この棚卸資産回転率は回数で表します。売上高を一定とした場合、棚卸資産回転率が高いほど、在庫量が少ないことを意味し、在庫が効率よく売上に結びついているといえます。
棚卸資産回転率が低ければ、販売活動の不振、在庫管理費用の増大を意味します。また棚卸資産が多すぎる場合は、資金が棚卸資産に固定されていることを示しており、投下資本の運用効率の悪化を意味しています。現場は、すぐに、出荷や製造に使うことないものでも、保有したがるので、棚卸回転率を用いて管理することも有効であります。他社の分析をするときに、棚卸資産が現金預金等と異なり、金額的な評価が明確に把握しにくいため、粉飾決算に用いられることがしばしばあります。急に棚卸資産回転率が悪化している場合、合理的理由ないしは説明がない場合、財務内容あるいは経営成績をよく見せるために、粉飾決算している可能性もあることに注意してください。
棚卸資産には時間の経過と共にその価値が減少していくものが少なくありません。例えば流行遅れによる陳腐化や食料品などの品質の低下などです。こうした資産は通常なら期末に減損処理されます。しかしながら商品の陳腐化は判断が送れたり、見誤ったりすることもあるため、減損処理しきれない場合には棚卸資産は増加することになります。棚卸資産回転率を見ることはこうした不良資産の存在を発見する糸口ともなるのです。
棚卸資産回転率が高すぎる場合は、商品・製品がほどよく売れている状態が考えられます。。棚卸資産少なければ少ないほど、倉庫にとどまることなく資本を効率的に回転させて運用している事になるためよいとされるますが、それにも限度があり少なすぎると販売増による突然の注文数の増加に対応できずに販売機会をロスする恐れがでてきます。
自社に適切な棚卸資産回転率を把握し、これを維持するようにしてください。皆様 いかがですか。具体的に、分析をどのようにして行うか、あるいは分析結果をどのように考えればよいのか等の疑問点がございましたら、当事務所までお気軽におこえがけください。
吉永公認会計士・税理士事務所の税務顧問サービスにお任せください。