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製造業の原価管理(原価計算)の目的は

2010年4月8日

製造業では原価管理を行っていますか?右肩上がりの経済成長をしているときは、ものは作れば作るだけ売れました。費用や販売価格のことは、昨今と比べて、大きくは意識されていませんでした。ご承知のように、昨今の経済は低成長あるいは横ばいであります。また、競合他社も多いのが一般的であります。販売拡大するには、様々な戦略・方法がありますが、その1つの方法が、販売単価の値下げです。そのためには、製造原価を低減する必要があります。製造原価を低減するには、製品1単位でどのくらいの原価がかかっているか把握することが、まず必要となります。

小売業や卸売業では、仕入れたものを販売するだけですので、販売1単位あたりの費用は仕入価格となりますので、1単位あたりの原価を把握することは容易であります。ところが、製造業は、原材料を仕入れして、加工を行います。それゆえ、1単位あたりの原価は、原材料購入費用、加工するのに発生する人件費、光熱費、消耗品等の諸経費から構成されますので、製造業における、1単位当たりの原価を把握することは単純にはできません。この原価を求める方法が原価計算といわれるものであります。原価計算おこなうだけでは、経営にとって、不充分であります。原価を迅速に把握し、原価低減に役立たせる必要があります。これが原価管理といわれるものです。ときどき、原価計算を行っているということで、内容をお聞きしますと、予測にもとづいた材料費に、人件費等の加工費を見積って、これらを集計している方法であるといわれることがあります。これは、予測であり、実際の原価とは無関係であることから、実際のコストが算定されているとはいえません。つまり、原価計算おこなっているとはいえません。

製品別に実際の原価算定、つまり、材料費のみならず、人件費、光熱費当の諸経費も含んだ製品別の真実の原価計算をおこない、あるべき原価と対比すること(例えば 販売価格にてらしてあるべき原価設定)で、どのように原価低減すべきか検討しコスト低減する必要があります。このような原価管理に役立たせる原価計算の方法を標準原価計算といいます。原価は、製品別に算定しますので、赤字製品あるいは、利幅の少ない製品については、原価低減が困難であり、販売から撤退するかどうかの経営判断を迫られることもあるでしょう。また利幅の大きいものは、販売に注力しようということにもなるでしょう。ある製品については、材料費が高いから、材料値下げ交渉の推進、代替材料の検討等になることもあり、経営判断するための様々なデータを提供します。

標準原価計算を行い、原価管理することは、昨今の厳しい経営環境では、友好な経営管理手法です。実際に、厳しい業界の中で、原価管理によるコスト低減行い、勝ち残っている会社もみてきました。皆様、いかがですか。原価管理の必要性について、あるいは原価管理行うにはどのようにしていけばいいか等の疑問点ございましたら、お気軽に、当事務所までお問い合わせください。

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